「売るべきか、残すべきか」。家族の思い出が詰まった家だからこそ、すぐには決められないものです。それぞれの選択肢で何が起こるのかを知り、自分たちに合う道を選びましょう。
| 売る | 貸す | 管理しながら残す | |
|---|---|---|---|
| 主な利点 | 空き家の問題が根本から解決する。管理の負担や固定資産税がなくなる | 家を手元に残しながら、家賃収入を得られる。人が住むことで傷みにくくなる | 家族の判断を先延ばしにでき、将来の使い道を残せる |
| 主な注意点 | 家を手放すことになる。売れるまでに時間がかかることがある | 貸す前のリフォーム、貸した後の修繕など、貸主の負担がある | 固定資産税・保険料・交通費・修繕費などがかかり続ける |
空き家の問題を根本から解決できるのは、売るという選択です。売却すれば、管理の手間や固定資産税、近所に迷惑をかけるのではないかという心配から解放されます。
売り方には、不動産会社に買主を探してもらう「仲介」、不動産会社に直接買い取ってもらう「買取」、自治体の「空き家バンク」を利用する方法などがあります。詳しくは「空き家の売り方5つ」をご覧ください。
なお、空き家が売れない理由として多いのは、「手続きが面倒」なことと、「共有している家族の意見がまとまらない」ことです。裏を返せば、この二つを早めに解決できれば、売却は前に進みやすくなります。
家を手放さずに、家賃収入を得られるのが貸す方法です。人が住むことで換気や通水がされ、建物の劣化を防ぐこともできます。将来、自分や家族が住む可能性がある場合には、利点の大きい選択肢です。
ただし、次のような負担があることも知っておきましょう。
一般的な賃貸借契約(普通借家契約)では、正当な理由がない限り、貸主から契約の更新を断ったり、解約したりすることはできません。将来売却する可能性があるなら、期間の満了で契約が終わる「定期借家契約」を検討するなど、契約の種類にも注意が必要です。
すぐに結論が出せない場合は、管理しながら残す方法もあります。このとき大切なのは、かかる費用を具体的に把握することです。
年間の維持費として、次のようなものを書き出してみましょう。
そのうえで、合計を10年分で考えてみます。年間ではそれほどの額に見えなくても、10年分にすると、思いのほか大きな金額になることがわかるはずです。
また、自分たちで使う予定がある場合も、「3年」「5年」など、いつまでに結論を出すかを決めておくことをおすすめします。期限がないと、判断は先送りにされがちだからです。
遠方に住んでいて定期的に通えない場合は、空き家の管理代行サービスを利用する方法もあります。詳しくは「売却までの空き家の管理」をご覧ください。
どの選択肢がよいかを判断するうえで、大きな手がかりになるのが「売ったらいくらになるか」という情報です。売却額の目安がわかれば、貸した場合の収入や、持ち続けた場合の費用と比べられるようになります。
査定を受けたからといって、売らなければならないわけではありません。判断の材料を集めるつもりで、気軽に確かめてみましょう。
自治体が空き家の寄付を受け付けることは、ほとんどありません。建物の除却費用の補助や、更地にした土地を自治体に無償で貸すといった例はありますが、一般的な方法とはいえません。
その場合は、貸すか、管理しながら残す方法が考えられます。ただし、使わないまま年数が経つと建物の傷みが進むため、「いつまでに使うかどうかを決める」という期限を設けておくと安心です。
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空き家の売り方5つ。仲介・買取・空き家バンク・リフォーム・解体を比較
法律や税制は改正されることがあり、個別の事情によって結論が変わります。実際の手続きや申告の前に、法務局・市区町村・税務署などの窓口、または弁護士・司法書士・税理士などの専門家にご確認ください。