「提示された査定価格が妥当なのか、判断できない」。そう感じたことはありませんか。自分で大まかな目安を計算しておくと、不動産会社の説明を落ち着いて聞けるようになります。
戸建ての価格は、土地の価格と建物の価格を足したものとして考えます。まず登記事項証明書などで、土地の面積、建物の床面積、構造、建築年を確認しておきましょう。
土地の価格の目安は、公的な価格をもとに計算できます。
固定資産税評価額は、実際の取引価格のおよそ7割の水準とされています。そのため、次の式で目安がつかめます。
土地の価格の目安 = 固定資産税評価額 ÷ 0.7
たとえば、評価額が1,000万円なら、約1,428万円が目安です。
相続税路線価は、実際の取引価格のおよそ8割の水準とされています。
土地の価格の目安 = 路線価 × 面積 ÷ 0.8
たとえば、路線価が1㎡あたり10万円、面積が100㎡なら、10万円×100㎡÷0.8=約1,250万円が目安です。路線価は、国税庁のウェブサイトで調べられます。
建物の価格は、次の考え方で計算します。
建物の価格の目安 = 床面積 × 建築時の単価 × 残りの年数 ÷ 耐用年数
ここでいう耐用年数は、税法で定められた「法定耐用年数」とは異なり、おおよそ簡易査定の目安として示されている年数です。
| 建物の種類 | 耐用年数の目安 | 建築時の単価の目安 |
|---|---|---|
| マンション | 47年 | 1㎡あたり24万円 |
| 戸建て(木造) | 25年 | ハウスメーカーの家は1㎡あたり19万円、その他は13万円 |
| 戸建て(軽量鉄骨造) | 30年 | 同上 |
| 戸建て(重量鉄骨造) | 34年 | 同上 |
木造の戸建ての場合、耐用年数の目安を過ぎた建物は、ほとんど評価されないことになります。空き家として相続した古い家では、価格の大部分を土地が占めることが多いのです。
なお、この計算はあくまで目安です。耐用年数を過ぎても、きちんと手入れされた家は十分に住めますし、修繕の記録や建物の状態によって評価は変わります。
不動産会社が住宅の査定でよく用いるのは、近隣で実際に売買された事例と比べる方法(取引事例比較法)です。実際の成約価格がもとになるため、最も現実に近い価格がわかります。
ただし、その家が地域の一般的な価格帯から大きく外れていると、買い手がつきにくいことがあります。自分で計算した目安と査定価格に大きな差がある場合は、その理由を担当者に尋ねてみましょう。
自分で計算した価格は、不動産会社の査定価格が妥当かどうかを考えるための物差しです。
実際に売り出す価格は、訪問査定の結果と担当者の説明をもとに、納得したうえで決めましょう。
毎年4月ごろに届く固定資産税の納税通知書に同封されている課税明細書で確認できます。
リフォームの価値は、年数とともに下がっていきます。おおむね10年でほとんど評価されなくなるとされています。リフォームの契約書や領収書は、査定の際に示せるよう保管しておきましょう。
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空き家の査定を依頼する前に知っておきたいこと。一括査定の上手な使い方
法律や税制は改正されることがあり、個別の事情によって結論が変わります。実際の手続きや申告の前に、法務局・市区町村・税務署などの窓口、または弁護士・司法書士・税理士などの専門家にご確認ください。