「売却には、どれくらいの手間と時間がかかるのだろう」。全体の流れがわからないと、不安ばかりが大きくなります。最初から最後までの道のりを、順を追って見ていきましょう。
売却では、次のような書類が必要になったり、役に立ったりします。すべてがそろっていなくても売却はできますが、あるかどうかを早めに確かめておきましょう。
| 分類 | 主な書類 |
|---|---|
| 権利に関するもの | 登記識別情報(権利証)、登記事項証明書 |
| 購入時のもの | 売買契約書、重要事項説明書、分譲時のパンフレット |
| 土地に関するもの | 地積測量図、境界確認書、公図 |
| 建物に関するもの | 建築確認済証、検査済証、図面、設備の仕様書 |
| 税金に関するもの | 固定資産税の納税通知書(毎年4月ごろに届きます) |
| 修繕に関するもの | リフォームの記録、耐震診断やアスベスト調査の結果 |
権利証をなくしている場合でも売却はできますが、司法書士に本人確認の書類を作ってもらう費用がかかります。
亡くなった方の名義のままでは家を売れないため、相続登記を済ませておきます。あわせて、家財の片付けも進めましょう。詳しくは「相続登記の義務化とは」「実家の片付けと遺品整理の進め方」をご覧ください。
複数の不動産会社に訪問査定を依頼し、査定価格の根拠と販売の計画を説明してもらいます。
任せる会社が決まったら、媒介契約を結びます。報酬、契約期間、途中で解約する場合の条件などを確認しましょう。
不動産会社が広告を出し、購入希望者を探します。売れ行きに応じて、次のように原因を考えると対策が立てやすくなります。
内見の対応については「空き家を早く売るための工夫」で紹介しています。
購入希望者から申し込みがあったら、価格だけでなく、引渡しの時期や家の状態など、条件を申込書に明記してもらいます。
値下げを求められることもあります。最初の値下げの要望を断った結果、1年以上売れず、最終的には当初より大幅に安い価格で売ることになった例もあります。最低限の価格をあらかじめ決めておき、不動産会社と相談しながら判断しましょう。
売買契約書と重要事項説明書は、契約の当日に初めて読むのではなく、事前に受け取って確認しておきましょう。特に確認したいのは次の3点です。
契約の注意点は「空き家の売買契約で気をつけたいこと」で詳しく解説しています。
決済の日には、買主から残りの代金を受け取り、司法書士が登記の手続きを行います。
当日の持ち物は、権利証(登記識別情報)、印鑑証明書、実印、本人確認書類、鍵などです。住所が登記と異なる場合は、住民票なども必要になります。事前に不動産会社や司法書士に確認しましょう。
売却によって利益(譲渡所得)が出た場合は、翌年に確定申告をして、譲渡所得税を納めます。空き家の3,000万円特別控除などの特例を使う場合も、確定申告が必要です。詳しくは「売却にかかる費用と税金」をご覧ください。
物件によって異なりますが、一般的に、引渡しは買主が決まってから2〜3カ月後になることが多いとされます。売却の時期に希望がある場合は、引渡しの予定から逆算して、早めに売り出しましょう。
売れます。ただし、決済の日に残りのローンを返済し、抵当権を抹消する必要があります。金融機関には、決済日の少なくとも1カ月前には連絡しておきましょう。
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次に読むと、流れがつかめます
空き家の売買契約で気をつけたいこと。契約不適合責任・現状有姿・手付金
法律や税制は改正されることがあり、個別の事情によって結論が変わります。実際の手続きや申告の前に、法務局・市区町村・税務署などの窓口、または弁護士・司法書士・税理士などの専門家にご確認ください。