
内覧を終えた購入希望者から、いよいよ「この家を買いたいです」という嬉しい知らせが届きました。しかし、その連絡と一緒に「希望価格:〇〇円」と、あなたが売り出している価格よりも少し低い金額が提示されることがあります。
これが、不動産売却では当たり前のように起こる「価格交渉(値下げ交渉)」です。
「せっかく見つかった買主さんなのに、断ったらもう現れないかも…」
「でも、安くは売りたくないし…どうしよう…」
こんな時、どう対応すれば良いのか分からず、パニックになってしまいますよね。
でも、ご安心ください。慌ててその場で返事をする必要は一切ありません。 ここでは、値下げ交渉をされたときに、あなたが冷静に、そして有利に進めるための対応のコツをお伝えします。
鉄則:交渉の窓口は、すべて「プロ」に任せる
まず、絶対に覚えておいていただきたいのは、あなたが購入希望者と直接、お金の話をする必要はないということです。
価格の交渉は、すべてあなたのパートナーである不動産会社の担当者が間に入って進めてくれます。あなたは、担当者から相手の希望を聞き、それに対してどう返事をするかを相談するだけです。一人で抱え込む必要は全くありません。
上手な対応は、この3ステップで
不動産会社の担当者から「〇〇円の値下げ希望が来ていますが、どうしますか?」と連絡が来たら、以下の3つのステップで冷静に対応しましょう。
ステップ1:まずは担当者の「プロの意見」を聞く
すぐに「はい」「いいえ」を答える前に、まずは担当者にこう質問してみてください。
「この交渉額は、相場から見てどう思われますか?」
担当者は、周辺の売買事例や、その購入希望者の本気度などを踏まえて、「少し強気な交渉ですが、よくある範囲です」「これはかなり良い条件だと思います」といった、プロの視点からの客観的なアドバイスをくれます。
ステップ2:事前に決めた「最低売却価格」を思い出す
家を売り出す前に、不動産会社と「最悪、ここまでなら下げても良い」という最低ラインの価格を決めているはずです。その金額をもう一度確認し、今回の交渉額がその範囲内にあるかどうかを冷静に判断しましょう。感情的にならず、事前に決めたルールに立ち返ることが大切です。
ステップ3:「断る」か「受け入れる」以外の選択肢を探る
交渉は、0か100かではありません。「満額でなければ断る」でもなく、「言われた通りに受け入れる」でもない、お互いの「着地点」を探るのが交渉のゴールです。
例えば、以下のような選択肢があります。
中間点を提案する(カウンターオファー):
「100万円の値下げは難しいですが、50万円の値下げではいかがでしょうか?」と、こちらから別の金額を提案する方法です。
他の条件で譲歩してもらう:
「価格はご希望通りにしますが、その代わり、家の中の古いエアコンはそのまま置かせてもらえませんか?」というように、価格以外の部分で調整をお願いする方法です。
▶【次のアクション】
値下げ交渉は、売却プロセスの最終段階で訪れる、ごく自然な出来事です。大切なのは、慌てず、一人で悩まず、信頼できる不動産会社の担当者としっかり相談することです。「どうするのが一番良いでしょうか?」とプロの意見を仰ぎ、あなたにとって最も有利な着地点を見つけ出しましょう。
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