
家の住み替え、売るのが先?買うのが先?流れと成功のコツを徹底解説
「子供が大きくなったし、そろそろ広い家に住み替えたいな」
「今の家をできるだけ高く売って、新しい家の購入資金に充てたい!」
ご家族の将来を思い描き、新しい住まいへの期待に胸を膨らませていることでしょう。しかし同時に、「今の家を売るのと、新しい家を買うの、どっちを先にすればいいんだろう?」「住宅ローンが残っているけど、大丈夫かな…」といった、タイミングや資金計画に関する大きな不安もお持ちではないでしょうか。
住み替えは、単なる「売却」と「購入」の足し算ではありません。この2つをスムーズに連携させ、資金の流れを正確に管理することが、成功の絶対条件です。
この記事を読めば、あなたのご家庭に最適な住み替えの進め方が分かり、資金計画の不安も解消できます。ポイントを押さえて、理想の住み替えを実現させましょう。
住み替え成功は「タイミング」と「資金計画」で決まる!
住み替えを成功させるための鍵は、突き詰めると「タイミング」と「資金計画」の2つに集約されます。
タイミング:「売却」と「購入」の順番をどうするか。
資金計画:今の家がいくらで売れ、新しい家の購入にいくら使えるかを正確に把握すること。
住み替えの戦略は、大きく分けて2つあります。
売り先行:今の家を売却してから、新しい家を購入する。
買い先行:新しい家を購入してから、今の家を売却する。
どちらにもメリット・デメリットがあり、どちらが正解ということはありません。あなたのご家庭の状況や価値観に合わせて、最適な戦略を選ぶことが重要です。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
あなたはどっち?「売り先行」のメリット・デメリット
まずは、現在の住まいを売却することを優先する「売り先行」のパターンです。
メリット
資金計画が立てやすい(最大のメリット)
売却によって手元に入る金額が確定するため、「新しい家の購入にいくらまで使えるか」が明確になります。予算オーバーの心配がなく、堅実な資金計画を立てることができます。
焦って売る必要がない
購入したい物件が見つかっているわけではないので、「早く売らないと!」というプレッシャーがありません。じっくりと売却活動に専念し、納得のいく価格で売れる可能性が高まります。
デメリット
仮住まいが必要になる可能性がある
家の引き渡しまでに新居が見つからない場合、一時的に賃貸マンションなどに引っ越す必要があります。その場合、引っ越しが2回発生し、費用と手間が余分にかかります。
希望の物件を逃すリスク
売却活動中に理想的な新居が見つかっても、売却代金が手元にないため、すぐに購入に動けず、他の人に買われてしまう可能性があります。
「売り先行」はこんな人におすすめ!
✓ 資金計画をきっちり立て、金銭的なリスクを避けたい人
✓ 今の家をできるだけ高く、時間をかけてでも売りたい人
じっくり新居を探せる!「買い先行」のメリット・デメリット
次に、新居の購入を優先する「買い先行」のパターンです。
メリット
理想の住まいをじっくり探せる(最大のメリット)
時間に追われることなく、家族全員が納得できる理想の物件を心ゆくまで探すことができます。「これだ!」という物件に出会えたタイミングを逃しません。
仮住まいが不要
今の家に住みながら新居を探し、購入後に引っ越すため、仮住まいの必要がありません。引っ越しは1回で済み、余計な費用や手間を省けます。
デメリット
資金計画が不確定
今の家が「いつ・いくらで売れるか」が分からないため、資金計画が立てにくくなります。想定より安くしか売れなかった場合、新しい家のローン返済が苦しくなるリスクがあります。
ダブルローンになる可能性がある
売却が長引くと、今の家の住宅ローンと新しい家の住宅ローンの二重払い(ダブルローン)が発生する可能性があります。家計への負担が非常に大きくなります。
「買い先行」はこんな人におすすめ!
✓ 新居探しに絶対に妥協したくない人
✓ 自己資金に余裕があり、一時的な二重払いのリスクに対応できる人
【要注意】住宅ローンが残っていても住み替えはできる?
結論から言うと、住宅ローンが残っていても住み替えは全く問題なく可能です。
ただし、大原則として「今の家の住宅ローンは、家を引き渡す日までに一括で完済する」必要があります。
通常は、家を売却して得たお金で、残っている住宅ローンを全額返済します。例えば、ローンが2,000万円残っている家が3,000万円で売れた場合、その3,000万円でローンを完済し、残った1,000万円(から諸費用を引いた額)を新居の頭金などに充てる、という流れになります。
ダブルローンとつなぎ融資の違いとは?
「買い先行」で資金的に最も注意が必要なのが、「ダブルローン」と「つなぎ融資」です。
ダブルローン
その名の通り、古い家のローンと新しい家のローンの2本を同時に返済する状態です。金融機関の審査が非常に厳しく、高い年収や十分な自己資金がないと利用は困難です。
つなぎ融 chimie
新しい家の購入代金を一時的に立て替えてくれる、短期的なローンです。今の家が売れたら、その売却代金でつなぎ融資を全額返済します。ダブルローンよりは利用しやすいですが、金利が通常の住宅ローンより高めに設定されているのが一般的です。
どちらも便利な仕組みですが、リスクも伴います。利用を検討する場合は、必ず不動産会社や金融機関の担当者と綿密にシミュレーションを行いましょう。
住み替えで使える税金の特例、知らないと損します!
住み替えの際には、税金の負担を大きく軽減できる特例が用意されています。代表的なものを2つご紹介します。
3,000万円の特別控除
家を売却して得た利益(譲渡所得)から、最大3,000万円まで控除できる制度です。ほとんどの場合、この特例を使えば譲渡所得税はかからなくなります。
買換えの特例
売った家の金額より、新しく買った家の金額の方が大きい場合などに、売却益に対する課税を将来に繰り延べ(先送り)できる制度です。
これらの特例には細かい適用要件があり、どちらを使う方が得かはケースバイケースです。専門的な知識が必要になるため、必ず不動産会社の担当者に相談し、最も有利な方法を選択しましょう。
失敗しないために!住み替えの相談は実績豊富な不動産会社へ
ここまで見てきたように、住み替えは売却と購入の連携が非常に複雑で、高度な知識と経験が求められます。だからこそ、パートナーとなる不動産会社選びが何よりも重要になります。
選ぶべきは、単に「家を売る」のが得意な会社ではなく、「住み替えの実績が豊富」な会社です。
住み替えに強い会社は、
あなたの状況に合わせて「売り先行」「買い先行」の最適な戦略を提案してくれる。
売却価格の正確な査定に基づき、無理のない資金計画を一緒に考えてくれる。
つなぎ融資などに強い金融機関を紹介してくれる。
売却と購入のスケジュールを巧みに調整し、スムーズな引き渡しを実現してくれる。
といった、専門的なサポートを提供してくれます。
まとめ:まずは今の家の価値を知ることから始めよう
「売り先行」と「買い先行」、どちらの戦略を選ぶにしても、すべての計画のスタートラインとなるのは、「今、住んでいる家が、一体いくらで売れるのか?」を正確に把握することです。
この金額が分からなければ、資金計画は立てられず、新しい家の予算も決まりません。
まずは、複数の不動産会社に査定を依頼し、あなたの家の客観的な価値を知ることから始めましょう。最近では、一度の入力で複数の信頼できる会社に査定を依頼できる「不動産一括査定サイト」が便利です。
あなたの理想の住み替えを実現させるための第一歩。それは、今の家の価値を知ることから始まります。
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当サイトは、不動産の専門家ではない一個人が、自身の「空き家売却」の体験を元に作成した情報発信サイトです。
かつての私自身がそうであったように、「何から手をつけていいか分からない」「専門用語が難しくて理解できない」といった、空き家売却初心者が抱えるであろう不安や疑問に、実体験を通して寄り添うことを目的としています。
ここでは、不動産会社のウェブサイトにあるような模範的な情報だけではなく、実際に私が経験した成功談、そして時間やお金を無駄にしてしまった失敗談、思わぬトラブル、後悔した点などを、個人の視点から正直に綴っています。
このリアルな体験談が、これから空き家売却に臨む方々にとって、少しでも道しるべとなり、後悔のない選択をするための一助となれば幸いです。
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