

原則として、買主に引き渡す日までに、家の中はすべて空の状態にする必要があります。
相続した実家には、ご両親が大切にされていた家具や衣類、思い出の品々がたくさん残っていることと思います。それらを整理するのは、時間的にも、精神的にも大変な作業ですよね。
ご自身の状況に合わせて、以下の方法を検討してみてください。
① 親族で分ける
まずは、写真や仏壇、骨董品など、金銭的・精神的に価値のあるものを親族で分け合いましょう。これが最も大切な作業です。
② 自分で片付ける
もしお住まいが近く、時間も確保できるのであれば、自治体のルールに従って自分で少しずつ片付けていくのが、最も費用を抑えられる方法です。
③ 専門業者に依頼する
遠方にお住まいの場合や、片付ける時間がない場合は、「遺品整理・残置物撤去サービス」の専門業者に依頼するのが最も現実的です。費用はかかりますが、貴重品の捜索から不用品の分別、運び出し、清掃まで、すべてを一日で終わらせてくれる業者もあります。不動産会社に相談すれば、信頼できる業者を紹介してもらえることも多いです。
いいえ、すぐに解体を決めるのは待ってください!まずはそのままの状態で売却活動を始めるのが基本です。
「古い家より、きれいな土地の方が売れそう」と考えてしまいがちですが、安易な解体には大きなデメリットが潜んでいます。
デメリット1:高額な解体費用がかかる
建物の大きさや構造にもよりますが、木造一戸建ての解体には100万円以上の費用がかかるのが一般的です。この費用は、売れるかどうかわからない段階で、あなたが先に支払わなければなりません。
デメリット2:固定資産税が最大6倍になる
これが最大の注意点です。土地の上に住宅が建っていると、固定資産税が割引される特例が適用されています。しかし、家を解体して更地にしてしまうと、その特例が適用されなくなり、翌年の固定資産税が最大で6倍に跳ね上がってしまうのです。
デメリット3:買主の選択肢を狭めてしまう
買主の中には、「中古住宅として購入し、自分好みにリフォームして住みたい」と考えている人もいます。解体してしまうと、そうした人たちをターゲットから外してしまうことになります。
では、どうすればいいの?
まずは、家を解体せずに「古家付き土地」として売りに出し、不動産会社に買主の反応を見てもらうのが最善の方法です。その上で、「どうしても買い手がつかない」「解体した方が高く売れるという確証がある」といった場合に、初めて解体を検討しましょう。その判断も、必ずプロである不動産会社の担当者とよく相談してから決めてください。
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